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佐藤 聡; 西谷 健夫
Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.690 - 695, 2003/03
被引用回数:11 パーセンタイル:59.28(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉ブランケットのトリチウム増殖率は、アーマ材により大きく影響されることが予想される。核融合炉全体で1以上のトリチウム増殖率を得ることが必要であるが、それを達成するブランケットの開発が重要課題である。本研究ではモンテカルロ計算によりアーマ材のトリチウム増殖率への影響を体系的に調べた。核融合実証炉用のアーマ材として有望なタングステンを、原研が開発を進めている固体増殖材ブランケット表面に設置した場合のトリチウム増殖率への影響を、アーマ材の厚さを関数として、定量的に明らかにした。タングステンをアーマ材として用いた場合トリチウム増殖率は減少するのに対して、核融合実験炉用のアーマ材として有望なベリリウムを用いた場合、トリチウム増殖率が増加することがわかった。
鈴木 哲; 佐藤 和義; 江里 幸一郎*; 横山 堅二; 大楽 正幸; 中村 和幸; 秋場 真人
Phys. Scr., T81, p.89 - 93, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:39.16(Physics, Multidisciplinary)本稿では原研におけるITER用高熱流束機器の開発の現状について報告する。特に、炭素系材料をアーマ材とした実規模ダイバータ模擬試験体の製作、及び高熱負荷実験について述べる。実規模ダイバータ模擬試験体は1次元もしくは3次元CFC材料のアーマ材を銅製ヒートシンクに冶金的に接合した構造をもっている。本試験体に対して、ITERダイバータの設計熱負荷である5~20MW/mの熱負荷をイオンビームによって繰り返し与え、接合部及び冷却管の熱疲労挙動を観察する高熱負荷実験を実施した。その結果、1次元CFC材を採用した試験体は一部にアーマ材の剥離が生じたものの、1000サイクルの繰り返しに対して健全性を維持した。一方、3次元CFC材を採用したものでは実験初期に多くのアーマ材が剥離し、接合技術のさらなる改良が必要であることが明らかになった。
小川 益郎; 高津 英幸; 飯田 浩正; 関 泰
JAERI-M 91-119, 27 Pages, 1991/08
本報告では、核融合実験炉において、Ex-LOCA(External loss of coolant accident:真空容器外冷却材喪失事故)時のダイバータのタングステン温度に関する熱伝導解析について述べる。ITER(International Thermonuclear Engineering Reactor)のCDA(Conceptual design activity)において、本温度評価結果と他参加国の結果が合わせて検討され、最悪のケースを予測するためのレファレンスの最高温度として、700100Cが選択された。また、LOVA(Loss of vaccum accident)時における第一壁のアーマ材である黒鉛の腐食量評価についても述べる。真空容器内一杯分の大気による黒鉛腐食量、腐食時間、発熱量、一酸化炭素発生量を計算した。その結果、新鮮な大気が真空容器内に侵入し続けなければ、いずれの量も大きな問題ではないことがわかった。